ネット上の質問サイトやSNS上では、お礼状の折り方に関して極端なマナー論や誤解が散見されます。それらの真偽を客観的に紐解きます。
誤解1:「便箋の四つ折りは完全なマナー違反であり、即不採用になる」
結論から言えば、これは半分正しく、半分は誇張された都市伝説です。前述の通り、四つ折りは折り目が重なることから慶事では避けられる傾向があり、ビジネスでも三つ折りが上位互換です。しかし、手元にある長形4号の封筒に対してA4便箋を収めるために四つ折りにしたからといって、それ単体で評価が覆るわけではありません。本質的に問題なのは「四つ折りにしたこと」そのものよりも、「不均等に折られている」「封入の上下が逆になっている」といった雑な仕上がりにあります。とはいえ、あえて減点リスクを負う理由はないため、最初から長形3号封筒を用意して三つ折りにするのが最善手です。
誤解2:「手紙用の装飾シールを貼っていれば『〆』は不要」
文具店などで販売されている「封」と印刷された金色のシールや和紙シールを使うケースが増えています。しかし、これはあくまでプライベートの親しい手紙やグリーティングカード向けの装飾です。ビジネスや就職活動、実習のお礼状は「公式な信書」に分類されます。したがって、糊でしっかりと密閉した上で、手書きで「〆」または「封」と書くのが唯一の正しいルールです。シールだけで済ませる行為は、現場からは「軽薄で幼稚な印象」と判断されるリスクが高いと認識してください。