この躍進の背景には、ハードウェアの劇的な進化がある。長年、地元民に親しまれてきた手柄山中央公園の陸上競技場が、最新の全天候型ウレタン舗装トラックを導入して全面リニューアルされたのは記憶に新しい。反発弾性を極限まで高めたこの「高速トラック」は、走る者にまるで追い風を受けているかのような感覚を与えるという。
「足裏から伝わるエネルギーが全く違う」と、練習で使用する実業団選手は語る。単なる施設の老朽化対策ではない。世界陸連の公認規格を満たし、国際大会の誘致をも視野に入れたこの大改修こそが、選手たちの眠っていたポテンシャルを呼び覚ます最大のトリガーとなった。