大相撲界において、現在もっとも活気ある部屋の一つとして名前が挙がるのが放駒部屋です。本場所の土俵で連日館内を沸かせているのが、幕内の土俵で異彩を放つ一山本 大生と、力強い突き押しと右四つで頭角を現す島津海 空の両関取です。
北海道福島町役場の元公務員という異例の経歴を持つ一山本は、鋭い両手突きからの速攻相撲を武器に幕内上位へと定着。土俵上での気迫とは裏腹に、土俵下や花道で見せる飾らない笑顔、同世代力士とのコミカルな交流など、SNSやテレビ特番でも抜群のタレント性を発揮しています。一方、鹿児島県種子島出身の島津海は、先代の元大関・若嶋津時代に入門した生え抜き力士であり、不屈の闘志で幾度の怪我を乗り越えて幕内昇進を果たした苦労人です。地元後援会の熱狂的なバックアップを受け、堂々たる土俵態度は若い衆の生きた教科書となっています。
両関取に続けとばかりに、幕下・三段目以下の若手力士たちも着実に番付を上げています。師匠の現役時代を彷彿とさせる力強い突き押しと、徹底した基本動作の反復が結実し、毎場所のように勝ち越し者を複数輩出。本場所の取組後、支度部屋で師匠が一人ひとりの相撲内容を丁寧に振り返り、勝敗の結果以上に「自分の相撲を取り切れたか」を問う指導姿勢が、力士たちの自主的な成長曲線を支えています。