2020年6月、衝撃は『週刊文春』のWeb速報とともに走った。報道が明かしたのは、渡部建が複数の女性と不倫関係を継続していた事実だけではない。その「場所」と「扱い」が、世間の倫理観を極限まで逆撫でしたのだ。
なかでも社会的な憤怒を買ったのが、六本木ヒルズをはじめとする多目的トイレを密会の場として利用していた点である。本来、障害を持つ方や乳幼児連れの保護者、高齢者が利用すべきバリアフリー施設を、わずか数分間の不倫行為のために占有。さらに相手女性に対して数千円程度の紙幣を渡して立ち去らせるという粗雑な扱いが暴露された。
知性派、爽やか、グルメ、愛妻家――それまで完璧に構築されていたパブリックイメージは、その一瞬で完全に反転した。清潔感を売りにしてきたCMタレントとしての価値は暴落し、番組降板や違約金の請求が相次ぐ事態となったのである。