パク・ヨンハさんの急逝から約1年後の2011年、母であるオ・ヨンラン氏は手記『息子よ―真実のパク・ヨンハ』を上梓しました。息子の死の真相を巡り様々な憶測が飛び交う中、母として「息子の本当の姿と純粋な心を正しく残したい」という一念から執筆を決意したといいます。
本書で明かされたのは、世間が抱くトップスターの華やかなイメージとは対照的な、あまりにも心優しく繊細な一人の青年の苦悩でした。パク・ヨンハさんは生前、誰よりも家族思いで、周囲への気配りを欠かさない人物として知られていました。しかし、その優しさゆえに、自らの弱音を他人に吐き出すことができず、すべてを一人で抱え込んでしまう傾向があったと母は振り返っています。
死因の背景として語られたのは、突発的な衝動による悲劇でした。遺書が残されていなかったことからもわかるように、計画的なものではなく、過度のストレス、父親の病気に対する不安、そして当夜の飲酒などが重なり、一瞬の魔が差した結果であったと母の手記には痛切な思いが綴られています。「あの子をもっと抱きしめてあげればよかった」という母の告白は、多くのファンの涙を誘いました。