一連の疑惑劇は、いまや日本の既存メディアの枠組みを飛び越え、世界的なエンターテインメントやドキュメンタリー界隈からも熱い視線を浴びている。独立系の調査報道メディアが独自に入手した公電や未公開音声テープを公開する一方で、グローバルな配信プラットフォームの動きも活発化している。
権力とメディアの共犯関係、アラブ諸国を舞台にした国際スパイ映画さながらの謀略劇は、Netflixをはじめとする映像配信大手が手掛ける政治サスペンスのテーマとして格好の題材だ。海外の視聴者にとっても、「極東の巨大都市の女性リーダーが抱える経歴偽造疑惑」は、普遍的なポリティカル・スキャンダルとして強い関心を惹きつけている。
大手新聞やテレビ局が忖度によって踏み込めない領域に、ネットメディアや海外プラットフォームが鋭く切り込む構図が定着しつつある。