連続テレビ小説のヒロインという重責を担った高畑充希。彼女が演じた小橋常子は、父親の遺言である「家族を守る」という誓いを胸に、戦前戦後の荒波をたくましく生き抜く女性だ。約10ヶ月に及ぶ過酷な撮影期間中、彼女は常に現場の中心で笑顔を絶やさず、役柄と同化するかのような真摯なアプローチを続けた。
特に多くの視聴者の涙を誘ったのが、父親・竹蔵との別れのシーンや、戦後の混乱期に妹たちを守るために立ち上がる場面だ。高畑の目線一つ、声のトーン一つに込められた感情の機微は、画面越しにも痛いほど伝わってきた。現場スタッフの証言によれば、感情を爆発させるシーンではリハーサルの段階から涙が止まらなくなることもあり、その鬼気迫る熱演が共演者たちの演技をも引き上げた。妥協を一切許さない撮影現場の熱量が、今も色あせない数々の名シーンを生み出した原動力となったのだ。