では、過去の申請に不備があったり、誤って要件を満たさない申請を行ってしまったりした場合、経営者はどう対処すべきなのか。結論から言えば、行政からの調査が入る前に「自主申告」を行うことが、壊滅的な事態を避ける唯一の現実解となる。
厚生労働省や労働局の運用では、当局からの指摘や調査の通知を受ける前に自ら不正や記載ミスを申し出た場合、悪質性が低いと判断され、加算金の免除や企業名の公表回避といった軽減措置が適用される余地が残されている。調査が開始されてからの釈明は単なる言い訳とみなされるが、発覚前の自主的な修正と返還意向の表明は、刑事告発のリスクを激減させる。自社の申請内容を再点検し、疑義があれば一刻も早く法的専門家を交えて自主申告に動くことが、企業の存続を左右する分岐点となる。