なぜ京都工場での対面見学は再開されないのか。その背景には、コカ・コーラボトラーズジャパン(CCBJI)が進めるメガサプライチェーン構想と拠点集約の戦略が存在します。
同社は東日本と西日本の複数ボトラー統合を経て、製造ラインの統廃合や自動化・デジタル化投資を一気に加速させました。京都工場が位置する久御山町は、京滋バイパスや第二京阪道路へのアクセスが極めて良好な交通の要衝です。そのため、京都工場は近畿・北陸エリアへの配送を担う戦略的ハブへと機能強化され、敷地内での大型トラックの往来が一段と激しくなっています。
こうした高密度な物流環境において、一般の観光客や児童・生徒の安全動線を確保しながら見学ラインを維持することは、工場運営上の大きなコストとリスクを伴います。企業側としても、対面見学の拠点を特定の大型体験型施設(関東の多摩工場やえびな工場など)やデジタルプラットフォームへ集約する方針をとっており、これが京都での見学休止が長期化している本質的な理由です。