インターネット上の掲示板やSNSでは、「アルミ缶は潰して持ち込むべきか、そのままの方がいいのか」という議論が長年繰り返されてきました。現場のヤード事情を知らない層からは「潰すと機械で異物検査ができないから拒否される」「潰さないと引き取ってもらえない」といった極端な言説が散見されますが、実際の現場実務には合理的な基準があります。
アルミ缶つぶすつぶさない違いにおける結論は、「運搬容積を稼ぐために適度に潰すのが原則だが、ペチャンコにしすぎて中に異物を閉じ込めるのは厳禁」という点に集約されます。ヤード側には巨大な油圧プレス機(ベーラー)が備わっているため、荷姿が潰れていようがいまいが最終的な加工工程に差はありません。しかし、個人の持ち込みにおいて「つぶさない」状態のまま運ぶと、袋や荷台がすぐにかさばってしまい、ガソリン代や運搬労力に見合う重量を運べなくなります。
現場の検収員が最も警戒し、買取価格を大幅に減額(ダスト引き)あるいは買取拒否する要因は以下の通りです。
・タバコの吸殻や飲み残しの残留:中に液体や灰が入っていると悪臭や火災の原因になるだけでなく、溶解炉に入れた際に水蒸気爆発を引き起こす危険性があるため極めて厳格に排除されます。
・スチール缶や異素材の混入:アルミ缶の中に磁石が反応する鉄缶やスプレー缶が混入していると、ロット全体の評価単価が引き下げられます。
・石や砂などの悪質な増量工作:重量を不正に増やそうと缶の中に異物を詰める行為は、計量器前での即時受入拒否や出入り禁止処分に直結します。
足で軽く踏み込んで容積を3分の1程度に減らし、中は完全に水洗いして乾燥させておくこと。このごく基本的な下処理こそが、ヤードで最上位ランクの単価評価を引き出す最短ルートです。