手軽に購入できる日用品であるため見落とされがちですが、誤った認識で使用すると重大なトラブルに直結する側面があります。特に強く警告されているのが、口呼吸テープの危険性とデメリット、とりわけ鼻疾患を抱えている場合と睡眠呼吸障害との関連性です。
アレルギー性鼻炎、肥厚性鼻炎、鼻中隔彎曲症などで両鼻が完全に詰まっている状態で唇を強固に密閉した場合、人体は唯一の換気ルートを塞がれることになります。生体防御反応として苦しさから中途覚醒するか、無意識のうちにテープを剥ぎ取ることになりますが、深い睡眠状態や飲酒後などで覚醒閾値が上がっている場合、重篤な低酸素状態や血圧の急上昇を招くリスクが否定できません。
また、睡眠時無呼吸症候群と口呼吸の関係性にも深い注意が必要です。閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の患者は、気道が完全に閉塞するために代償的に口呼吸を行っているケースが多々あります。根本的な原因が骨格や過度な肥満による咽頭腔の狭小化にある場合、単に口をテープで塞いだところで無呼吸イベント自体が消失するわけではありません。むしろ換気不全を悪化させる懸念があるため、日中の激しい眠気や激しい窒息音を伴ういびきを指摘されている人は、テープに頼る前に呼吸器内科や睡眠専門外来でポリソムノグラフィー(PSG検査)を受けるべきです。
もう一つの現実的なデメリットが「皮膚トラブル」です。口周りは顔の中でも特に角層が薄く、デリケートな粘膜に隣接しています。剥離時の物理的刺激によって角質層が傷つき、赤み、かゆみ、接触皮膚炎を引き起こすケースが頻発しています。毎夜の連用を前提とする製品だからこそ、鼻呼吸テープ肌荒れ防止の設計がなされているかどうかが安全性の分かれ目となります。