数多くの映画やテレビドラマで主演を務めてきた福山雅治さんと吹石一恵さんですが、意外なことに俳優としてのドラマ・映画での共演歴は一度もありません。二人の人生が初めて交差したのは、今から四半世紀前にさかのぼる2001年3月発売の女性週刊誌『anan』(マガジンハウス・2001年3月30日号)の誌面企画でした。
出会いのきっかけは2001年「anan」の卒業記念フォトセッション
当時の『anan』では、福山雅治さんがミュージシャン・俳優としてだけでなく、写真家・植田正治氏に師事したカメラマンとして若手女優を撮り下ろす特別連載企画が組まれていました。その被写体として抜擢されたのが、当時18歳で高校卒業を目前に控えていた吹石一恵さんです。一方の福山さんは当時32歳で、すでに音楽界・ドラマ界のトップランナーとして絶大な人気を誇っていました。
マガジンハウスの当時の誌面記録および現場スタッフの証言によると、撮影は都内のスタジオや屋外で行われ、写真家の紀嘉音氏も同行する和やかなセッションとなりました。撮影前の吹石さんは「大スターの福山さんに撮ってもらうということで、どんな方なのか前日から緊張して眠れなかった」と初々しい心境を吐露しています。それに対し、ファインダー越しに18歳の吹石さんと向き合った福山さんは、「飾らない真っすぐな瞳と、スポーツで培われた凛とした立ち姿が素晴らしい」と、その天性の被写体としての魅力を高く評価していました。
もっとも、この2001年の撮影時点では「32歳の人気アーティスト兼カメラマン」と「18歳のフレッシュな女優」という純粋な仕事上の関係にとどまり、連絡先を交換することもなく、その後約10年間にわたって直接的な接点はありませんでした。
10年越しの再会から約4〜5年の極秘交際期間へ
時計の針が再び動き出したのは2010年から2011年頃のことです。芸能関係者や報道各社の取材データによると、二人は共通の知人や俳優仲間を交えた食事会を通じて約10年ぶりに再会を果たしました。当時20代後半となり、大人の女優として確固たるキャリアを築いていた吹石さんと、40代を迎えていた福山さんは、写真やスポーツ、健康管理といった共通の話題で意気投合し、友人関係から自然な形で交際へと発展していきました。
二人の交際が初めて世間に報じられたのは、2012年1月発売の写真週刊誌『FRIDAY』(2012年2月10日号)によるスクープです。2011年12月中旬から2012年1月にかけて、吹石さんがペットのウサギを連れて福山さんの暮らす都内の超高級マンションを複数回訪れる姿がキャッチされました。当時、双方の所属事務所は「仲の良い友人の一人」「先輩として役作りのアドバイスをもらった」と交際を否定し、その後約3年半にわたってツーショットが一切撮られなかったため、メディアの間では「すでに破局した」という見方が大勢を占めていました。
しかし実際には、二人は世間の目を完全に遮断しながら約4〜5年という長期の交際期間を静かに育んでいました。外食デートを控え、 철저した情報管理のもとで自宅を中心に信頼関係を深めていったことが、のちの電撃結婚へとつながります。
結婚の決め手と父・吹石徳一氏譲りの「ブレない芯の強さ」
長く「芸能界最後の独身大物スター」と呼ばれていた福山雅治さんが、46歳にして結婚を決断した最大の決め手は何だったのでしょうか。2015年9月28日に報道各社へ送付された直筆署名入りの公式FAXで、福山さんは次のように綴っています。
「友人関係から始まり、数年前よりお付き合いが続いていく中で、いつしか人生を支え合う存在として意識するようになりました」
一方の吹石さんも同日の公式コメントで、「13歳という年齢差はありますが、同じ世界に身を置く人間として、また一人の女性として、彼から多くのことを学び、支えられてきました」と率直な思いを明かしました。
二人の知人や音楽関係者の証言を総合すると、福山さんが結婚を決意した背景には吹石さんの「口の堅さ(高い秘匿性)」と「精神的な自立」がありました。吹石さんの父親は、元近鉄バファローズの内野手として活躍し、引退後も近鉄や東北楽天ゴールデンイーグルスでコーチやスカウト部長(田中将大投手を担当したことでも有名)を歴任した吹石徳一氏です。厳しいプロ野球界に身を置く父親のもと、礼儀作法とアスリート的な規律の中で育った吹石さんは、料理や家事全般を完璧にこなしながらも、決して相手に過度な依存をしないサッパリとした気質を持っていました。
2012年の週刊誌報道後も周囲に一切交際を匂わせず、福山さんの「音楽制作や役作りで一人になる時間」を完全に尊重し続けた姿勢が、ストイックな福山さんにとって「生涯を共にできる唯一無二のパートナー」という確信に変わったのです。そして福山さんのデビュー25周年ライブ(2015年8月)が無事に完結した直後、吹石さんの33歳の誕生日である2015年9月28日(大安)という最高の節目に婚姻届が提出されました。