リスナーの間で頻繁に議論されるのが、映画本編およびサウンドトラックに収録された「movie ver.」と、メジャー8thアルバム『人間開花』に収録された「original(アルバム)ver.」の構造的な差異です。制作陣のインタビュー資料によると、新海監督が求めた「劇中のテンポを一切落とさず、観客を一気に物語の渦へ巻き込むドライブ感」を実現するため、劇中バージョンは敢えてコンパクトに編集されました。
映画本編で使用されたmovie ver.では、二人が互いの生活に適応しようと奮闘するコミカルかつテンポの速いモンタージュ映像に合わせるため、あえて2番の展開が省略されています。一方でアルバム『人間開花』に収録されたオリジナル版では、削られていた2番の歌詞が復活。「何光年分かの物語を語り明かそう」といった、より哲学的で内面的な感情の吐露が補完され、楽曲が持つ本来のロックバラード的なエモーショナルさが前面に打ち出されています。