お宮参りの着物は、大人の着物のように赤ちゃん自身に袖を通して帯を結ぶものではありません。赤ちゃんを抱っこした大人の上から羽織らせる「掛け着(かけぎ)」のスタイルをとります。
現場で焦らないための、失敗しない基本手順と最新の着せ方のコツを整理しました。
失敗しない掛け着の基本手順
- 小物の装着:赤ちゃんに肌着やベビードレスを着せた上で、付属の「よだれかけ(スタイ)」と「帽子」を装着します。
- 抱っこ担当者の決定:伝統的には父方の祖母が抱っこする習わしですが、現在は母親や父親が抱っこしても全く問題ありません。赤ちゃんを正面から横抱き(または首すわり前用の縦抱き)にします。
- 着物を広げて覆う:着物の背中にあるメインの柄(鷹や兜)が参拝者やカメラの正面に美しく見えるよう、赤ちゃんの体をふわりと包み込みます。
- 紐を背中で結ぶ:着物の右側の紐を抱っこする人の左肩へ、左側の紐を右脇の下から通し、背中で蝶結びにします。
- お守り・縁起物の吊り下げ:結び目の近くや胸元の紐に、「お守り袋」「扇子(末広)」「でんでん太鼓」などの縁起物を通します。
【2026年流】抱っこ紐(ベビーキャリア)を使ったスマートな着せ方:
長時間の祈祷や移動で腕が疲労し、着物がずり落ちてしまうトラブルを防ぐため、「インナーに抱っこ紐を装着し、その上から祝着を掛ける」手法が定着しています。薄手の抱っこ紐で赤ちゃんをしっかり固定した上で、紐の結び目を抱っこ紐のバックル下に通すことで、両手が自由になり赤ちゃんの落下リスクを劇的に低減できます。
中に着るものの選び方|夏用「絽(ろ)」と冬用「袷(あわせ)」の違い
祝着の下に着せるインナー選びは、赤ちゃんの体温調節において命綱となります。
- 春・秋・冬(10月〜5月):通常の「袷(裏地のある着物)」を使用。インナーには吸汗性の高い短肌着+セレモニードレス、または清楚な白のツーウェイオールを着用させます。
- 盛夏(6月下旬〜9月上旬):通気性に優れたメッシュ織の「絽(ろ・薄手の夏用着物)」を選択します。裏地のない単衣(ひとえ)仕立ての祝着を選び、インナーはノースリーブの短肌着1枚にするなど、熱中症対策を最優先にしてください。