幼少期の我愛羅 過去の悲劇の核心にあるのは、里の兵器としての宿命と、肉親からの冷酷な裏切りでした。砂隠れの里は当時、風の国の大名からの軍縮圧力に晒され、軍事的均衡を保つために「一尾・守鶴(しゅかく)」を宿した絶対的な生体兵器を必要としていました。その器に選ばれたのが、四代目風影・羅砂の末子である我愛羅です。しかし、感情の起伏によって守鶴のチャクラが暴走する危険性を危険視した里の上層部は、我愛羅を「兵器として制御不能な失敗作」と見なし始めます。
そこで四代目風影 羅砂の命令として下されたのが、極秘裏に行われた我愛羅の精神鑑定試験でした。羅砂は、我愛羅が極限の心理的ストレスに直面した際、守鶴の暴走を自制できるかを見極めるため、最も残酷な試練を考案します。それは、我愛羅が世界で唯一無二の信頼を寄せる肉親・夜叉丸に暗殺者を演じさせ、精神の防壁を根底から粉砕することでした。ナルト 夜叉丸 襲撃理由の直接的な引き金は、里の長であり冷徹な軍事指導者であった父の謀略に他なりません。
暗部でもあった夜叉丸は、忍としての絶対服従の掟と、最愛の姉の遺児への愛情という、引き裂かれるような二者択一を迫られました。拒否権のない極秘任務のなかで、夜叉丸は仮面をかぶり、夜陰に乗じて自らの甥へクナイを向けざるを得なかったのです。