長女の将来の進路を巡っては、家庭内で激しい議論が交わされたと伝えられています。最大の障壁となったのが、父である石橋貴明の断固たる態度でした。芸能界の頂点を極め、同時にその浮き沈みの激しさを骨の髄まで知る石橋にとって、愛娘が同じ荒波に飛び込むことは看過できない選択肢だったのです。
石橋が挙げた芸能界入り反対理由は明快でした。二世タレントという看板は、デビュー当初こそ強烈なアドバンテージになるものの、後には常に「親の七光り」という容赦ない視線とプレッシャーに晒され続けることになります。前妻との娘である長女・石橋穂乃香が女優・タレントとして活動する中で味わった苦悩を間近で見てきたからこそ、同じ道を歩ませたくないという父親としての強い防衛本能が働いたと見られています。
一方、母の鈴木保奈美は、自立した女性として生きようとする娘の意志を尊重したいスタンスだったとされます。子育てが一段落したことで本格的に女優業へ復帰した鈴木は、表現の世界で挑戦したいという娘の意欲を頭ごなしに否定することを好まなかったようです。この教育方針や進路に対する温度差が夫婦間のすれ違いを深め、2021年の離婚劇へと繋がる伏線の一つになったという指摘も少なくありません。