1967年、双葉社が青年向け漫画雑誌『漫画アクション』を創刊するにあたり、目玉企画として連載がスタートしたのが『ルパン三世』です。当時、少年誌ではスポ根や友情ものが主流だった時代に、大人の読者をターゲットにした本格的なクライム・サスペンスを描く試みは極めて異例でした。
作品誕生の大きな原動力となったのが、モンキー・パンチ氏が心酔していたアメリカの風刺雑誌『MAD』や、アメコミ特有のダイナミックなコマ割り、そして海外のハードボイルド映画です。フランスの怪盗アルセーヌ・ルパンの孫を主人公に据え、クールで危険な大人の色気を漂わせるルパン、寡黙なガンマンの次元大介、妖艶な美女の峰不二子、宿敵の銭形警部といった個性際立つキャラクターたちが生み出されました。
当時の日本の漫画界において、濃淡を強調した陰影描写や横文字の擬音、スラップスティックとサスペンスを融合させた演出は極めて斬新でした。連載開始と同時に読者の心を掴んだ『ルパン三世』は、1971年にテレビアニメ化され、その後半世紀以上にわたって劇場版、スピンオフ、テレビスペシャルと形を変えながら愛され続けるメガヒットコンテンツへと進化を遂げたのです。