会員権を検討するユーザーが最も注視すべきは、入会後のオペレーションと出口戦略(イグジット)における現場のリアルです。ここには、カタログスペックだけでは分からない3つの実態が存在します。
1. 予約が取れない理由と対策
会員の間で頻出する予約が取れない理由と対策について、予約システムの特徴を紐解く必要があります。ザ グラン リゾートの宿泊予約は基本的に「利用日の2ヶ月前の同日」から電話を中心に受付が始まります。
ゴールデンウィーク、お盆、年末年始、あるいは紅葉シーズンの京都や有馬といった超人気拠点は、受付開始と同時に電話回線が逼迫し、わずか数十分でハイグレード客室や連休枠が埋まる現象が起きています。対策としては、2ヶ月前の該当日午前中にスケジュールを固定して電話を入れるか、需要が集中する週末を避け、ウィークデー(平日)を軸にした利用設計を組み立てることが現実的な回避策となります。
2. 体験宿泊の勧誘と実態
ダイレクトメールや提携カード会社、提携ゴルフ場などを通じて案内される約数千円の格安な「体験宿泊プラン」には、当然ながら明確なプロモーション目的が設定されています。
実際の宿泊者アンケートや体験談によると、チェックイン時や滞在中の指定時間帯(約1時間〜1時間半)に専任担当者からリゾート会員権システムの説明を受ける時間が設けられます。一昔前の強引な軟禁・強要型セールスこそコンプライアンス遵守の徹底により姿を消したものの、担当者の営業ノルマや熱量によっては「今日ご契約いただければ特別な特典をお付けします」といった強いクロージングがかかる場面も報告されています。不要な場合は「家族や顧問税理士とじっくり精査する」旨を明確にし、流されずに断る毅然とした態度が必要です。
3. ザ・グランリゾート 解約・売却方法
購入検討時にもっとも冷静にならなければならないのが、権利の処分方法です。会員規約上、「いつでも会社に頼めば全額返戻される預託金型」ではなく、不要になった際は第三者へ名義変更・譲渡を行う売却形式が基本となります。
同社に直接買い戻しを求めても対応が難しいため、専門のリゾート会員権仲介業者を通じて買い手を探すことになります。しかしながら、全国的な会員制ホテルの市場動向として、新規販売額と同等での売却は極めて困難であり、大幅な割り引き価格(数十万円単位、場合によっては名義書換料や手数料を差し引くと手元に数万円〜十数万円しか残らないケース)での取引となる不流通リスクをあらかじめ見込んでおく必要があります。