強迫性障害は、本人の意志とは無関係に不安やこだわりが頭から離れなくなる「強迫観念」と、それを打ち消すために特定の行動を繰り返してしまう「強迫行為」を主症状とする精神疾患です。佐藤二朗さんの場合、その始まりは小学生時代にまで遡ります。
当時の佐藤少年を襲ったのは、激しい確認行為とメモ魔の症状でした。具体的には、以下のような日常的な負荷が幼少期から継続していたと語られています。
- 過度な確認行為:自宅の鍵が閉まっているか、水道の蛇口やガスの元栓が締まっているかを何十回も確認せずにはいられない。
- 執拗なメモ書き:頭に浮かんだ不安や忘れてはならない事項を膨大に書き留めないとパニックに陥る。
- 順序・対称性へのこだわり:特定の順番で行動しないと「何か悪いことが起きるのではないか」という強迫観念に支配される。
当時は現在ほどメンタルヘルスへの理解が社会的に進んでおらず、周囲からは単なる「極度の心配性」「神経質な性格」と片付けられてしまうことも少なくありませんでした。誰にもその苦しみを真に理解してもらえない孤独の中で、少年期から青年期を過ごした経験が、現在の人間味あふれる深い演技力の土台にもつながっています。