老舗フレンチが直面する事業承継の課題について、坂井ファミリーは見事な役割分担によって強固な体制を築いています。レストランやブライダル、OEM食品の製造販売などを手がけるグループの経営面は、坂井宏行氏の長男である坂井慎吾氏が代表取締役として実権を握り、現代のニーズに即した事業展開を力強く牽引しています。
料理の現場においては、坂井氏のもとで長年研鑽を積んできた愛弟子たちが各店の総料理長やシェフを務めており、ムッシュの代名詞である「和の感性を取り入れたフレンチ」のDNAが次世代の職人たちにしっかりと息づいています。血縁による経営の安定と、技術の継承を受けたプロ料理人による味の進化が共存している点こそ、ラ・ロシェルが長寿企業として輝き続ける最大の理由です。