聴診器で赤ちゃんの心音は聞こえる?週数の真相と失敗しない選び方を検証

聴診器で赤ちゃんの心音は聞こえる?週数の真相と失敗しない選び方を検証

聴診器で赤ちゃんの心音は聞こえる?週数の真相と失敗しない選び方を検証について専門的な視点から解説いたします。詳細な分析をご確認ください。

運良くお腹から何らかのリズミカルな音を捉えられたとしても、それが胎児の心音なのか、母体の脈拍なのか、あるいは別の音なのかを正確に判別できなければ意味がありません。自宅でのセルフモニタリングにおいて、最も混同されやすいのが臍帯音(さいたいおん)と母体血流音です。

胎児の心臓の鼓動は、大人の脈拍とは速度も音質も劇的に異なります。産科学における胎児の脈拍数の正常値は1分間に110回〜160回と規定されており、大人の安静時脈拍(60〜80回前後)の約2倍の猛スピードで刻まれます。音の質感としては「トクトクトクトク…」あるいは「パッカパッカ…」と、まるで子馬が全速力で駆け抜けるような、甲高く軽やかなテンポが特徴的です。

一方で、胎児心音を探している最中に最も頻繁に遭遇するのが「シュンシュンシュン…」「ヒュンヒュンヒュン…」という風を切るようなリズミカルな音です。これこそが臍帯音であり、胎盤とへその緒を通じて母体と胎児の間を行き交う血液の流れが生み出す摩擦音です。臍帯音のテンポは胎児の心拍数と完全に一致しているため、臍帯音が聞こえているということは「へその緒のすぐ近くを探知しており、赤ちゃんが元気に血液を循環させている決定的な証拠」と判断できます。

もし聞こえてくる音が「ドクン…ドクン…」と重たく、スマートフォンなどの脈拍測定アプリで測って60〜80bpm程度であれば、それは母体自身の腹部大動脈の拍動を拾っているに過ぎません。自身の首筋や手首の脈と同期しているかどうかを確認すれば、赤ちゃんの鼓動と母体の脈拍は明快に見分けることが可能です。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。