サッカーファンの間で長年論争の種となってきたのが、世界年間最優秀選手に贈られる個人賞の評価軸です。過去15年以上にわたりリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドの二大巨頭が独占してきたバロンドール歴代受賞者の系譜は完全に新章へと突入しましたが、ネット上では依然として「得点数や華やかなハイライトシーンのみが評価される」という誤解が根強く残っています。
しかし、近年の選考基準を子細に分析すると、単なるスタッツの多寡ではなく「ビッグマッチでの戦術的決定力」および「チーム全体に与えた守備・プレッシングへの貢献度」が極めて重視される傾向にシフトしています。どれほどゴールを量産しようとも、非保持時に足を止めチームの守備ブロックを崩壊させるタイプのストライカーは、欧州トップ戦線で敬遠されるだけでなく、ジャーナリスト投票でも厳しい評価を下されるようになりました。
「スター個人の輝き」から「トータル・フットボールにおける総合的機能美」へ。この選考基準の転換こそが、現代サッカーが要求するプレースタイルの本質を如実に物語っています。