両チームの布陣に目を向けると、監督がピッチに落とし込もうとした戦術思想のコントラストが如実に表れています。ブラジル代表スタメンには、世界最高峰のクラブで主力を担うスター選手が顔を揃えました。最前線にはロドリゴ、エンドリッキ、そして世界屈指のウインガーであるヴィニシウス・ジュニオールが並び、圧倒的な破壊力による早期決着が期待されていました。
しかし、注目のヴィニシウス出場選手情報とピッチ内のスタッツを精査すると、レアル・マドリードで見せるような電光石火の突破は影を潜め、パラグアイの右サイドバックであるフアン・カセレスを中心とした徹底的な2枚、3枚の二重包囲網に完全に封じ込められたことが分かります。ボールを受ける位置が低すぎたことでゴールから遠ざかり、サポートに入ったサイドバックとの連携も分断。ペナルティエリア内での決定的なタッチ数はキャリア平均を大きく下回る結果となりました。
対するパラグアイ代表最新メンバーは、名将グスタボ・アルファロ監督の就任以降、守備の強度が劇的に向上しています。プレミアリーグのブライトンで頭角を現したディエゴ・ゴメス、ニューカッスルを支えるミゲル・アルミロン、そして強靭なフィジカルで最終ラインを統率するグスタボ・ゴメスとオマル・アルデレーテのセンターバックコンビが躍動。ブラジルの強力アタッカー陣に対して1対1のデュエル勝率で上回り、ボール奪取後はアルミロンのスピードを生かした鋭角なショートカウンターで幾度となくブラジルゴールを脅かしました。