映像化の歴史を紐解く上で欠かせないのが、初期に制作されたOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)シリーズと、後年に制作されたTVアニメシリーズという「2つの異なるアプローチ」です。
2012年からウズプロダクションやGONZO、タツノコプロ制作で順次リリースされたOVA版『堀さんと宮村くん』は、WEB原作のシンプルな絵柄と独特の空気感を忠実に再現した意欲作でした。キャストには、堀京子役に瀬戸麻沙美、宮村伊澄役に松岡禎丞、吉川由紀役に植田佳奈、石川透役に細谷佳正が起用され、素朴で飾り気のない思春期の生々しさを表現しました。
一方、2021年にCloverWorks制作で放送されたTVアニメ『ホリミヤ』および2023年の『ホリミヤ -piece-』では、堀役に戸松遥、宮村役に内山昂輝、石川役に山下誠一郎、吉川役に小坂井祐莉絵、井浦役に山下大輝を起用。研ぎ澄まされたテンポと感情豊かな芝居で、現代的な青春アニメーションとしての金字塔を打ち立てました。原作の持つ質感を味わいたい層にはOVA版、ドラマチックな構成と映像美を楽しみたい層にはTVアニメ版というように、現在も両作品はファンによって愛され続けています。