大黒湯の奇跡的な躍進を語る上で欠かせないのが、オーナーの新保卓也氏の存在だ。東京都公衆浴場業生活衛生同業組合の一員として銭湯文化の継承に尽力する傍ら、銭湯を「現代のカルチャー発信拠点」へとリブランディングした立役者である。
新保氏は近隣の姉妹店「黄金湯」の再生プロデュースでも手腕を発揮し、DJブースやクラフトビアバーを併設した斬新な銭湯スタイルで全国的なムーブメントを巻き起こした。伝統的な銭湯の温もりを守りながら、現代のアートや音楽、サウナカルチャーを柔軟に取り入れるその先駆的な美学が、大黒湯の隅々まで息づいている。