ブームを後押ししているのは宿泊施設側の企業努力だけではない。フジテレビ系列の『坂上どうぶつ王国』をはじめとする動物バラエティ番組が、犬と共生するライフスタイルの豊かさを広く周知させた功績は小さくない。保護犬活動への関心が高まると同時に、愛犬を留守番させずに一緒に旅へ出るカルチャーが完全に定着した。
オンライン旅行会社(OTA)の競争も熾烈を極めている。楽天トラベルやじゃらんnetは、絞り込み条件に「大型犬受け入れ」「ドッグラン併設」「部屋食対応」などの詳細フィルターを拡充。一方の一休.comは、富裕層をターゲットにしたハイエンドな愛犬同伴専用プランを前面に押し出し、1泊十数万円クラスの予約枠を瞬時に埋めていく。
だが、プラットフォーム上の口コミスコアを過信するのは禁物だ。愛犬の性格や体格によって「良宿」の定義は180度変わる。小型犬多頭飼いには天国でも、臆病な中型犬にとっては他の犬の気配がストレスになることもあるのだから。