世界的なエネルギーコストの上昇が家計を直撃するなか、住宅設計の概念が根底から揺らいでいる。なかでも、コンロの熱や排熱、家電の電力が一所に集中するキッチンの省エネ化は、住まい全体の光熱費を左右する最大の鍵だ。
注目を集める設計手法では、人工的な動力だけに頼るのではなく、太陽光や風の通り道を徹底的に計算する。光と風を活用することでエアコンや換気扇の稼働負荷を激減させ、電気代高騰の時代にもビクともしないタフな省エネ性能を実現する。
具体例を挙げると、その効果は一目瞭然だ。夏場に火を使っても熱がリビングまで広がらず、冬場は太陽熱を蓄えて足元まで温もりが届く。「調理中は暑くて当たり前」という従来の諦めを過去のものにし、光熱費削減と極上の快適性を同時に与えてくれる空間として、大きな関心が寄せられている。