『りゅうおうのおしごと!』などの大ヒット作でも知られる白鳥士郎氏ですが、『のうりん』におけるキャラクターメイキングの手腕は極めて秀逸です。
過疎化や後継者不足といった日本の農業が抱えるリアルな課題を描きつつ、下ネタやパロディを満載した痛快なコメディに昇華させた手腕は見事というほかありません。ベッキーという劇薬のようなキャラクターを配置したことで、物語全体のテンポ感が跳ね上がり、シリアスとギャグの絶妙なバランスが成立しました。
単なるギャグ要員に留まらず、大人としての責任や孤独、そして教え子への愛情を丁寧に織り交ぜた緻密な描写があったからこそ、彼女は一過性のネタキャラに終わらない不朽の存在となりました。