ふたりの結婚がこれほどまでに国民的な関心を集めた背景には、2013年から2014年にかけて放送された『ごちそうさん』の圧倒的な成功がある。劇中で見せた圧倒的な身長差と、昭和の激動期を支え合う夫婦の姿は、視聴者にとって「現実であってほしい理想の関係」そのものだった。ドラマのフィクションがそのまま現実に接続されたかのような錯覚を、日本中が共有していたと言っても過言ではない。
しかし、ドラマが描いた「永遠の愛」と、現実の人間関係がたどる複雑なドラマのギャップは、後に大きな衝撃となって社会に広がることになる。ファンが抱いた純粋な憧れが大きかったからこそ、その後の破局に対する喪失感もまた深く、あの日の澄み渡った結婚式の映像が持つ悲劇的なまでのコントラストが、人々の記憶に強く刷り込まれる結果となった。