佐田正樹の表現を語るうえで外せないのが、彼のアイデンティティの根底にある「ヤンキー・暴走族カルチャー」だ。福岡の暴走族「福岡連合」総長を務めた凄絶な青春時代は、かつて自伝小説として発表され、大きな話題を呼んだ。
この自伝は漫画化を経て、映画『デメキン』として実写化。アウトローな世界観の中に脈打つ熱い友情や筋を通す生き様を描き出し、若者世代を中心にロングランヒットを記録した。自身が歩んできたアングラなカルチャーを、恥じることなく堂々とエンターテインメントとして昇華させた手腕は、従来の芸人の枠組みには収まらないものだ。
現在でも彼のファッションやライフスタイルには、その「ヤンキー美学」が洗練された形で色濃く反映されており、若い世代にとっての新しいカッコよさの基準となっている。