採血や点滴をスムーズに終わらせるためには、患者側のちょっとした事前準備が驚くほど大きな効果を発揮します。少しのアクションで血管の拡張度合いは劇的に変わります。
① 検査の1〜2時間前にしっかり水分を補給する
体内の水分量が不足していると血液の全体量が減少し、血管が細く縮こまります。絶食指示がある胃カメラや特定の血液検査でも「水やお茶なら飲んで良い」とされるケースが大半です。事前にコップ1〜2杯の常温水や白湯を飲んでおくだけで、血流量が増えて血管が内側からパンと張りやすくなります(※水分の摂取制限が主治医から指示されている場合を除く)。
② 腕全体をしっかり温める
寒さや緊張を感じると、自律神経の働きで末梢血管がキュッと収縮して隠れてしまいます。待合室ではカーディガンやひざ掛けを羽織り、指先や前腕を冷やさないようにしましょう。カイロを持参して採血予定の腕(肘の内側)に当てておいたり、トイレで温水を使って腕を洗ったりする温熱効果は非常に有効です。
③ 腕を心臓より低い位置にダラリと下げる
待合室の椅子に座っている間、腕を膝の上に置くのではなく、椅子の横にダラリと下に垂らしておきます。重力によって血液が腕の先端方向へ集まりやすくなり、静脈がうっ血して膨らみやすくなります。
④ 採血直前の正しい「グーパー運動」
駆血帯を巻かれた後、手をギュッと握ったり開いたりする運動を数回繰り返すと、筋肉のポンプ作用で血流が一時的に促進されます。ただし、針を刺す瞬間は「親指を中に巻き込んで軽く握り込んだ状態」で静止するのが鉄則です。刺す瞬間に手を動かすと血管がブレて失敗の原因になるため注意してください。