盛岡競馬場のダートコースは、国内の地方競馬場としては異例の広大さと1周1400メートル超の長い周回を誇る。しかし、1200メートル戦においては向正面からのスタートとなり、最初のコーナーまでの距離が絶妙な緊張感を生み出す。緩やかな坂と平坦部が組み合わさったレイアウトは、単なるスピード一辺倒では押し切れないタフさを馬に要求するのだ。
とりわけ夏の盛岡は、天候によって砂の水分量が劇的に変化する。良馬場であれば力強いパワーとパワーロスを抑える走法が求められ、一転して重・不良馬場になれば、JRAの芝実績馬すら圧倒するような驚異的な超高速決着が生まれる。この馬場変化への適応力こそが、勝敗を分ける最初のハードルとなる。