1990年代から2000年代前半にかけて放送された本作は、シチュエーション・コメディというジャンルの概念を根底から変えた。ニューヨークでの若者たちの日常を描き出しながら、友情と恋愛、キャリアの挫折を等身大のリアリティで包み込んだ脚本の精度は、今見ても色あせない。観客の笑い声を直接収録するライブ・タッピング方式が生み出すライブ感は、現代の洗練されたCG技術やVFXを多用する作品にはない独特の温もりを宿している。
単なる一発ネタのギャグに頼らず、キャラクター同士の関係性の変化を何シーズンもかけて丁寧に紡いだ構造こそが、世界中で繰り返し再視聴される最大の理由だ。