イギリスの人気オーディション番組『ブリティッシュ・ゴット・タレント』のステージで、「Don't worry, I'm wearing!」というシンプルなフレーズとともに爆発的な歓声を浴びたのは、とにかく明るい安村だった。高度な文法も洗練された語彙もない。だが、的確な間と身体性を掛け合わせた一言は、審査員審査を突破するだけでなく、会場全体を揺らすほどの爆笑を生み出した。
一方、アメリカやヨーロッパで確固たる地位を築いた渡辺直美の足跡も鮮烈だ。『アメリカズ・ゴット・タレント』等でのパフォーマンスにとどまらず、ニューヨークへ拠点を移し、現地のカルチャーシーンに直接飛び込んだ。言葉に頼り切らないビジュアルポテンシャルと、完璧にコントロールされた表情筋。自らのボディイメージを最大のポップアイコンへと昇華させた彼女の躍進は、日本のコメディアンがグローバル市場でいかに戦うべきかを示す鮮明なロードマップとなった。