読者の間で長年議論されてきた最大の謎が、「なぜ星人たちは地球に現れ、ガンツと戦わされていたのか」という点です。作中で明かされた真相は、勧善懲悪のヒーロー劇とは真逆の、極めて不条理で悲劇的なものでした。
地球に現れた星人たちの目的は、地球侵略ではありませんでした。彼らは自らの母星が何らかの天変地異や戦争によって崩壊した結果、宇宙の難民として地球に不時着・潜伏していた移民に過ぎなかったのです。彼らは人間社会の片隅でひっそりと暮らそうとしていたところを、ガンツシステムによって「駆除対象」として一方的に指定され、ターゲットにされていました。
一方、ガンツの黒い玉の部屋の秘密も終盤で白日の下に晒されます。
黒い玉の中に座っていた全裸のスキンヘッドの男は、神星人から送られてくる高周波の通信データを受信し、兵器をプリントアウトするための「有機生体CPU(クローン人間)」でした。神星人は、かつて自分たちの星系を脅かした巨人星人の地球侵略を察知し、慈悲ではなく単なる「宇宙のバランス調整」として、地球のドイツの重工業財閥の令嬢の脳へ兵器製造データを送信。それを受信した軍需複合体と富裕層が、兵器の実験と賭けの娯楽を兼ねて構築したシステムが「ガンツ」の実態でした。