桃太郎ジーンズの代名詞といえば、右バックポケットに鮮やかに描かれた二本のラインだ。「出陣レーベル(Going to War Label)」と名付けられたこのデザインは、単なるファッション的意匠ではない。日本古来の陣幕や、桃太郎の鬼退治の旗印をモチーフにした、品質と信念への誓いの象徴である。
青山店で扱われる出陣レーベルの生地は、超長綿であるジンバブエコットンを100%使用。それを職人が旧式の力織機で、糸の張力を極限まで緩めて織り上げる。打ち込みの強さと柔らかさが同居する独自の風合いは、大量生産の高速織機では決して生み出せない。着用を重ねるごとに現れる荒々しくも美しい「縦落ち」のグラデーションは、愛好家たちの間では一種の芸術品として崇められている。