中村雅俊のキャリアの幕開けは、まさに昭和テレビドラマ史における伝説的なシンデレラストーリーでした。彼が歩んできた華々しい軌跡を振り返る上で、欠かすことのできない金字塔が数多く存在します。
1974年、日本テレビ系の青春ドラマシリーズ第5弾『われら青春!』の主役・沖田俊介役に抜擢され、本格的なテレビドラマデビューを飾ります。前作『飛び出せ!青春』の村野武範の後を継ぐ熱血教師役として、飾らない人間味あふれる演技を披露。そして同作の挿入歌としてリリースされた中村雅俊 代表曲「ふれあい」(作詞:山川啓介、作曲:いずみたく)が、オリコンチャートで10週連続1位を獲得するメガヒットを記録します。累計売上は120万枚以上に達し、俳優デビュー作にして歌手としてもミリオンセラーを達成するという前代未聞の快挙を成し遂げました。
翌1975年には、日本テレビ系ドラマ『俺たちの旅』で主演・カースケ(津村浩介)役を熱演。田中健、秋野太作との絶妙なトリオが生み出すリアルな若者の葛藤と友情は、当時の若者層から熱狂的な支持を集めました。同名の主題歌や「ただお前がいい」も大ヒットし、中村雅俊は名実ともに「青春スター」の座を不動のものとします。
その後も『ゆうひが丘の総理大臣』(1978年)など、数々の代表作ドラマで主演を務め、日本の学園・青春ドラマの黄金期を牽引しました。デビュー以来、長年にわたり毎年連続で全国コンサートツアーを開催し続けるなど、役者とミュージシャンの二刀流を半世紀にわたって高水準で両立させてきた実績は、日本芸能界でも類を見ない偉業です。