この劇場の歴史を語るうえで欠かせないのが、日本屈指の歴史を誇る群馬交響楽団との深い絆だ。クラシック音楽・オーケストラ公演の拠点として数々の名演がこの舞台から放たれ、聴衆の記憶に深く刻まれてきた。とりわけ、楽壇に鮮烈な軌跡を残し続ける世界的指揮者・井上道義をはじめとする巨匠たちがタクトを振る際、ホール全体が一体となって共鳴する瞬間は圧巻の一言に尽きる。
豊かな残響を誇る音響空間は、繊細なピアニッシモから爆発的なトゥッティまでを克明に描き出す。木製パネルの温もりと設計思想が融合した空気感は、演奏者とオーディエンスの距離を極限まで縮め、地方都市のホールならではの濃密な音楽体験を生み出している。