昭和初期、伝統の殻を完全に突き破る前衛の嵐が吹き荒れた。1927年、勅使河原蒼風が立ち上げた一般財団法人草月会は、「いつでも、どこででも、だれにでも、そしてどのような素材を使ってもいけられる」という急進的なテーゼを掲げて世界に衝撃を与えた。
植物のみならず、鉄、プラスチック、石、枯れ木といった異素材をも呑み込むそのダイナミズムは、床の間を飛び出して劇場や広場、前衛美術館を占拠していく。蒼風の創り出すオブジェは、サルバドール・ダリやミシェル・タピエら同時代の海外芸術家たちを驚嘆させ、Ikebanaの名をグローバルなコンテンポラリーアートの領域へと押し上げた。