学生生活の経済的条件に目を向けると、防衛大の特殊性はさらに際立つ。入学金や授業料が一切かからないどころか、学生は入学と同時に防衛省の特別職国家公務員として採用される。毎月約14万〜15万円の学生手当(給与に相当)が支給され、年2回の期末手当(ボーナス)まで支払われるのだ。
被服や食事、寮費もすべて国費で賄われるため、親に経済的負担をかけずに自立した学びを得られる環境は極めて魅力的だ。しかし、この厚遇は単なる特権ではない。国税から費用が投じられている以上、学生には厳しい規律と訓練、そして国防への貢献に対する強い説明責任が課されている。