ちゃんみなという異能を語る上で、ワーナーミュージック・ジャパン移籍以降の楽曲展開、とりわけ名曲『美人』の存在を避けて通ることはできない。外見至上主義や社会が押し付ける「美しさ」の規範に対し、自らの容姿に向けられた理不尽な中傷をそのまま芸術へと昇華させたこの楽曲は、リリース直後から激震を走らせた。
従来の日本のヒップホップが持っていたアンダーグラウンドな文脈と、マスに届くJ-POPのフック感をかつてない剛腕で融合。彼女が提示したのは、単なるジャンルのクロスオーバーではなく、個人の尊厳を賭けた闘争の記録だった。
痛みを伴う自己開示と、それを強靭なエンターテインメントへと昇華する手腕。彼女は自らの弱さを最大の武器へと鍛え上げることで、同調圧力を強いられがちな若いリスナーの強固なシェルターとなったのだ。