彼らのネタを「ただのシモネタ」と切り捨てるのは容易い。しかし、そこに潜む構造美に気づいている者は多いはずだ。江口が紡ぎ出すフレーズは、人間の最も本能的で、美しく、そして救いようのない滑稽さを的確に射抜く。
クラシック音楽や昭和歌謡、フォークソングの伝統を感じさせる美しいメロディライン。そこに載せられるのは、あまりにも馬鹿馬鹿しい欲望の叫びだ。この落差こそが、彼の真骨頂と言える。美しいメロディに乗せるからこそ、下品な言葉が洗練されたアイロニーへと変貌を遂げる。言葉選びのセンスは詩的でらすらあり、聴く者は呆れながらもその美しさに屈服せざるを得ない。