犀原茜というヒロイン(あるいはダークヒーロー)がこれほどまでに愛される理由は何か。それは、彼女がどれほど残忍であっても、自身の信念やルールに対して一切の嘘をつかないからだ。甘えや同情を一切排除し、自らの足で過酷な闇を切り拓く姿に、観客は恐怖と同時にどこか奇妙な爽快感を覚えてしまう。
理不尽な欲望に流される債務者たちを圧倒的な力で踏みにじる姿は、道徳的には決して許されない。しかし、歪んだ現代社会の矛盾を容赦なく破砕していく彼女の存在は、観る者に強烈な毒と麻薬的な中毒性を与える。これこそが、数あるサスペンスドラマの中でも本作が唯一無二の異彩を放ち続ける理由だ。