教習生の前に立つ教官たちの肩書には、重い公的責務が宿る。公安委員会の厳しい審査を突破した指定自動車教習所指導員は、単なる運転技術の指南役ではない。受講生の心理状態を観察し、認知・判断・操作の癖を見抜く教育のプロフェッショナルだ。
仮免や卒業時の最終関門を司る技能検定員もまた、初日の受講生の所作を細かく見つめている。遅刻に対する姿勢、指導員への返答、規律を守る意識の有無は、路上に出た際の法令遵守意識と直結するからだ。車という時に凶器となり得る鉄の塊を預かる者として、教習所側が受講生に向ける眼差しには一切の甘えがない。