早朝の生放送帯は、テレビ局にとって最も神経をとがらせる時間帯である。日本テレビ放送網の看板番組『ZIP』や、フジテレビジョンの『めざましテレビ』など、分単位で進行する情報番組では、出演者のアクシデントを未然に防ぐためのマニュアルが徹底して運用されている。
日本テレビの顔として抜群の安定感を誇る水卜麻美アナをはじめとするベテラン勢の現場では、着席時の膝掛けの配置やカメラアングルの割り振りが秒単位で計算されている。スタジオの床位置から煽るローアングル撮影は原則として禁止され、クレーンカメラの軌道すら出演者の衣装形状に合わせて微調整が行われる。清廉性が求められる朝の顔を守るため、制作現場は常にミリ単位の攻防を繰り広げている。