野山や庭先を滑空する黒い大型アゲハは、翅の裏面の斑紋や光沢の有無をチェックすることで確実に同定できます。
代表的な黒いアゲハ蝶の識別基準は以下の通りです。
- クロアゲハ:全体が無光沢の漆黒。後翅の裏側外縁に鮮やかな三日月状の赤斑が並び、オスには後翅前縁に白い帯状の性標がある。
- カラスアゲハ:翅の表面全体に緑色から青緑色の構造色による強い輝き(鱗粉の光彩)を帯びる。山間部の渓流沿いや日当たりの良い林道で吸水する姿が有名。
- ミヤマカラスアゲハ:カラスアゲハに酷似するが、前翅と後翅の裏面に「明瞭な白緑色の帯」が一本くっきりと通る。日本で最も美しい蝶の一つと称される。
- ジャコウアゲハ:胴体(腹部)の側面が鮮やかな赤色。毒草であるウマノスズクサを幼虫期に食べるため、体内にアルカロイド系の毒性物質を蓄積しており、鳥などの捕食者を避ける警告色を持つ。
- オナガアゲハ:クロアゲハに似るが、後翅の尾状突起が著しく長く、翅全体が細長いスマートな体型。