ここからは、プロのイラストレーターが実践している髪ハイライト透明感の作り方と、美しい天使の輪の描き方を具体的な実践手順に落とし込んで解説します。
まず意識すべきは、ハイライトを置く位置の決定です。頭部を一つの球体と見立て、光源(多くの場合は斜め上方)から最も盛り上がっている「光の当たり始め」から「光が抜ける稜線」を探します。この帯状のゾーンがハイライトの基準ラインとなります。
次に、自然な髪の毛束感の出し方を適用します。基準ラインに沿ってベタッと帯を描くのではなく、以下の3工程を踏むことで劇的な変化が生まれます。
ステップ1:毛束ごとの「段差のズレ」を作る(ジグザグ配置)
頭頂部から生えてくる毛束は、場所によって長さも奥行きも異なります。手前の毛束のハイライトを少し下げ、奥の毛束のハイライトを少し上げるように、あえて高低差をつけます。この「意図的なズレ」が毛束同士の厚みと独立感を強調します。
ステップ2:透明色・消しゴムで「スリット(隙間)」を彫り込む
太めの平筆やGペンでハイライトのベース形状を置いたら、毛流れに沿って先細りの消しゴム(または描画色の透明色)を走らせます。毛束と毛束の谷間にあたる影の部分を鋭角に削り込むことで、光が隙間からこぼれているようなリアルなデジタルイラスト髪の質感が立ち現れます。
ステップ3:色相シフト(カラーハレーション)の付加
光が当たる境界線部分に、ベースカラーよりも「彩度が高く、色相を10〜15度ほど暖色(または光源色)にシフトさせた色」をエアブラシで薄く吹き付けます。例えば青髪であれば、ハイライトのエッジにわずかなシアンや淡い紫のハレーションを入れることで、光が髪の繊維を透過したかのようなみずみずしい透明感が劇的にアップします。