インターネットの掲示板やSNS上で頻繁に交わされる「原付でも二種なら二人乗りできる」という言説。この噂の真偽を結論から言えば、「条件を完全に満たした原付二種に限って合法」というのが法的な正確な回答です。日常会話でひとくくりに「原付」と呼ばれていても、法律上は「原動機付自転車(一般原付・50cc以下)」と「小型自動二輪車(原付二種・51cc〜125cc)」の間には越えられない法的な壁が存在します。
道路交通におけるルールを司る道路交通法第57条(乗車又は積載の制限)では、車両ごとに乗車定員が厳格に定められています。一般原付(50cc以下)の法定乗車定員は「1人」と定められており、いかなる改造を施そうとも二人乗りは一切認められていません。一方で、ピンクや黄色のナンバープレートを装着する原付二種(51cc〜125cc)は、道路運送車両法上は原動機付自転車に分類されるものの、道路交通法上は「普通自動二輪車(小型二輪)」として扱われます。この法的位置づけの違いこそが、「原付二種なら二人乗り可能」という情報の根本的な根拠となっています。
ただし、ここで最も警戒すべきは「125ccのバイク=無条件で二人乗りができる」という短絡的な思い込みです。排気量の基準をクリアしている車両であっても、運転者の保有免許や運転経歴、さらには車体の構造要件が揃っていなければ、法を犯したことになります。「二種だから大丈夫」と安易に同乗者を乗せ、交差点で警察官に呼び止められて初めて自身の勘違いに気づくライダーが今なお跡を絶ちません。