2018年10月27日、女優の角替和枝さんは都内の自宅で息を引き取りました。享年64。所属事務所および遺族の公式発表によると、直接の死因は「原発不明がん」でした。原発不明がんとは、がんが最初に発生した原発巣が特定できないまま転移巣が発見される難治性の病態であり、診断や治療方針の選択が極めて難しい症例の一つとして知られています。
報道各社の取材や夫である柄本明氏の回顧によると、異変が確認されたのは逝去から遡ること約5年前のことでした。初期の治療を経て小康状態を保ちながらも、病魔は確実に進行。しかし角替さんは周囲に過度な心配をかけまいと気丈に振る舞い、体調が許す限り大好きな舞台やドラマの現場に立ち続けました。
最期の数日間は入院治療ではなく、住み慣れた自宅での療養を選択。柄本明氏、長男の柄本佑氏、次男の柄本時生氏ら家族全員が付き添い、手を握りながら穏やかな最期を看取ったと伝えられています。夫の柄本明氏は後に開かれたお別れの会において、「最後まで不満一つ言わず、本当に立派な逝き方でした」と涙を浮かべながら深い敬意を込めて語っています。