Q1:なぜフジバカマにはオスばかりが集まるのですか?
A1:フジバカマに含まれる「ピロリジジンアルカロイド(PA)」が、オスの性フェロモンを作るために不可欠な原料だからです。メスも身を守る毒として吸汁することがありますが、フェロモンを分泌する必要がないため、オスほど狂ったように集まることはありません。観察される個体の8〜9割以上がオスであるケースが一般的です。
Q2:フジバカマ以外に、庭先で手軽に育てられるおすすめの吸蜜植物はありますか?
A2:暖地であれば伝統野菜の「スイゼンジナ(金時草)」がおすすめです。微量のPAを含み、秋に黄色い花を咲かせます。また、PAは含みませんが、高エネルギーの糖分補給源として「ブッドレア(バタフライブッシュ)」や「ランタナ」「ツニア」などの蜜源植物をフジバカマの隣に植えておくと、アサギマダラがより長く庭に留まりやすくなります。
Q3:アサギマダラの幼虫を自宅の庭で繁殖させることはできますか?
A3:不可能ではありませんが、極めて難易度が高いです。幼虫の食草である「キジョラン」は常緑のつる性木本で、成長が遅く、幼虫の旺盛な食欲を支えるには相当な大株が必要です。また、キジョランは暖地の薄暗い照葉樹林の下生えとして育つため、住宅地の日当たりの良い庭では育ちにくいという課題があります。まずは成虫の吸蜜源であるフジバカマの誘致から始めるのが現実的です。
Q4:フジバカマの毒性は人間やペットに危険ですか?
A4:観賞したり触れたりするだけで害が及ぶことはありません。ただし、植物組織内にピロリジジンアルカロイドが含まれるため、人間や犬・猫などのペットが大量に誤食すると肝毒性を引き起こす恐れがあります。ペットが草を噛む癖がある場合は、手の届かない場所で管理してください。なお、古くから乾燥させた茎葉は生薬(蘭草)や防虫香として重宝されており、正しく扱う限り安全です。